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(データ)大学生の学びと成長をパーソナリティ特性から見る(その2)

要約

本レポートでは、前レポート(その1)の知見を踏まえて、大学生の以下のようなPタイプの特徴を見出した。
・社会人をパーソナリティ特性から検討したレポート(その1)の知見の一つは、勤勉性・外向性・経験への開かれがすべて高いPタイプ1が職場適応や能力の得点が最も高く、勤勉性・外向性・経験への開かれがすべて低いPタイプ5がそれらの得点が最も低いことであった。他方で、勤勉性が低いものの外向性・経験への開かれが高いPタイプ2が、勤勉性・外向性・経験への開かれがすべて高いPタイプ1と近い特徴を示していた。大学生調査からも、主体的な学習態度、二つのライフを除き、これとほぼ同様の特徴が認められた。
・レポート(その1)では、Pタイプ2は適応や成長を促すPタイプであると考えられたが、大学生ではPタイプ2は勤勉性が低く、学びと成長にブレーキがかかるようである。主体的な学習態度との関連も弱い結果が示されている。ただし、AL外化との関連では社会人調査の知見と同様の特徴を示しており、AL外化は仕事・社会へのトランジションに多かれ少なかれ繋がる学習法であると言える。
・勤勉性が高いものの外向性・経験への開かれが低いPタイプ4は、レポート(その1)と同様に、3つすべてが低いPタイプ5と近い特徴を示していた。社会人、大学生を問わず、勤勉性が高いだけでは学びと成長、職場適応を促しにくいと言える。

 

第1節 問題

学校から仕事・社会へのトランジション研究において、パーソナリティ研究におけるビッグファイブ論から「勤勉性」「外向性」「経験への開かれ」の3つのパーソナリティ特性を取り出し、とりわけ外向性・経験への開かれの「拡張的パーソナリティ」の有効性を検討している。パーソナリティ特性はさまざまな研究で用いられているテーマ横断的な心理変数であり、現代社会に適応し、学び成長する人の特性を学校・仕事・社会を跨がって、さらには青年期・成人期・中年期・老年期を跨がって検討するのに有用であると考えられる。

 

 

続きは、レポート(PDF)を参照。

 

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