このページは、溝上の学術的な論考サイトです。考えサイトポリシーをご了解の上お読みください。        溝上慎一のホームページ

 

(AL関連の実践)【高校/英語】受験指導におけるアクティブラーニング-メタ言語的知識の定着と活用をめざして-                       冬野寛人(清教学園中・高等学校)

清教学園中・高等学校のウェブサイト

溝上のコメントは最後にあります

対象授業

 

 

第1節 授業の目標

今回の授業は1学期の最終授業となり、受験生ということもあって、夏休みの学習の動機付け、復習すべき事項の確認が大きな目標でした。1学期の取り組みとして長文教材を扱いながら、文中の意味のまとまりを捉えられるように、品詞、文型といった基礎項目の確認からはじめ、1学期前半は特に述語動詞と主語の発見および節をつなぐ接続詞、関係詞、疑問詞に焦点をあててきました。1学期後半からは述語動詞と準動詞の違いを形から見分け、意味を押さえられるように都度確認をしてきました。

本時は準動詞(不定詞、動名詞、分詞、分詞構文)の確認をする一連の授業の最終授業であり、また1学期の最終授業でもあったので、分詞構文の習得に向けてのトレーニングおよび1学期の事項のメタ言語的な知識の確認を行いました。

 

 

第2節 授業(50分)の流れ

(1) 述語動詞、準動詞の形と基本的な意味の確認(10分)

ペアで述語動詞と準動詞になる形を説明させることから始めました。また、それぞれの述語動詞、準動詞の形の意味についても説明をさせていきました。教師は説明させている間にポイントの板書をするようにし、また、ペアで考えさせた後には個人指名を行い、理解の確認およびより深い説明をするように心がけました。ペアで説明をさせる活動はできる限り行い、例え同じ内容であっても日々の授業で繰り返しペアワークを行うことでターゲットとなる項目の習得を意図しています。

 

(2) 分詞構文のトレーニング(30分)

自作のプリントを与え、例文(図表1)をペアで英語から日本語、日本語から英語、従属節から分詞構文句への変換などのトレーニングをさせました。押さえて欲しい事項もプリントには載せていますが、説明の前にまずトレーニングから入るように心がけています。また、ペアワークは1回につき30秒から1分程度で終わるようなトレーニングとなるように調整しています。

 

  図表1 自作プリント(分詞構文)

 

(3) 分詞構文の作り方の確認一学期学習事項の確認(10分)

ペアワーク後疲れていそうだったので30秒間だけ休憩を取り、その後トレーニングをした英文の一部を解説しました。時間的な余裕がなかったので、形容詞で始まる分詞構文の説明のみを行い、品詞の理解の重要性を説き、1学期の既習事項の重要性を訴えました。既習事項については、自問自答できるように1問1答形式のプリント(図表2)を作成し、プリントの最初の部分のみペアで確認させ、夏休みに復習をしてくれることを願いながら本時を終えました。

 

 
図表2 自作プリント(英文読解の基本事項)大きく

 

 

第3節 授業で大切にしていること、うまく機能していると感じること

あくまで「できる限り」、そして「当たり前のこと」が多いのですが、下記のような点に気をつけています。 

 

 

第4節 今後の課題

限られた時間の中で授業効率、言語習得をどうやって最大化するかが課題ですが、下記のような点が特に現状取り組めていない部分だと考えています。難しいものもあるのですが、少しずつ改善したいです。

 

 

溝上のコメント

 

 

プロファイル

冬野寛人(ふゆの ひろと)@清教学園中・高等学校(英語科)


  • 一言:やったことが上手になる、と信じています。限られた時間の中、どういう生徒を育てたいのか、そのために何をしたら良いのか模索しながら、日々の授業を通じ、生徒の人間性、英語力の向上に寄与したいです。

Page Top