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(記事・書籍等)【インタビュー記事】
舞田敏彦(杏林大学講師)「「~べき」ではなく事実に基づいた教育論を」『学研・進学情報』2017.3
溝上コメント
- ・ 私たちがかつて教育を受けた時代と生徒学生が生きるいまの時代とは大きく異なる。社会が求める知識や能力も変わっているし、生徒学生の育ちやその環境も大きく変わっている。経験だけで教育や生徒学生の発達を論じるのは危険なことだ。舞田先生は、彼の立場でエビデンスベースの教育論を主張する。
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「新しいことを学ぶのが好きだ」という意識は年を経て落ちるようだが、落ちきったスウェーデンの65歳と、これからという日本の20歳の回答が同じくらいというのは、いったいどういうことなのか。そんな話がなされている。日本の教育はいったい何をやっているのだという気分だ。
抜粋(下線は溝上による)
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経済学や財政学などは、ある程度知識がないと発言できませんが、
教育については誰もが経験があるので、自分の経験だけで語れるわけです
。
(p.2)
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エビデンスを得るには、データが一番説得力があります。データを使うと、現実を可視化できるんですよ。誰しも「こうじゃないかな」と印象を持っていることを、データを使ってグラフで可視化すると、説得力が出てきます。(p.2)
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「日本の20歳の知的好奇心は、スウェーデンの65歳とほぼ同じ」というデータがあります
。
スウェーデンと日本のグラフを左右に並べてみると、ちょうどつながってるように見えます(図1)。新しいことを学ぶ意欲について、国も認識してきて、今度の学習指導要領の改訂で、アクティブラーニングの視点で授業を改善することを促していますね。(p.4)