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国鉄色485系特急「雷鳥」PartⅡ

2008年5月27日

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「正面写真を開拓-消える国鉄色485系「雷鳥」-」の第2弾である。

思い返せば、「雷鳥」は私の鉄ちゃん人生そのものだ。吹田駅や岸辺駅(京都-大阪間)近くの線路沿いで列車を見に父親に連れて行ってもらったとき、しょっちゅう走っていたのはこの「雷鳥」だった。583系がなくなったとか、ボンネットがなくなったとか、私が小さい頃は絵入りではなくて字だけの「雷鳥」だったとか、そんな違いはあるが、基本的にはこんな「雷鳥」が走っていた。昔も今も変わらない。

昔は、「ああ、また雷鳥やー」と言ってうんざりしていたのをよく覚えている。もう見る気もしなかった。写真も嫌というほど撮った。友達と写真交換するときでも、みんな「雷鳥」の写真は要らんとか言っていた。

しかし、今は「雷鳥だ!」、「まず雷鳥だ!」と思う。あれだけ鬱陶しかったこの車両が、いまJR車両のなかでとびきり輝いて見える。JRになって車両が個性的、カラフルになったなか、依然とクリーム色ボディ、赤ラインの国鉄色で走る雷鳥。編成も9両と長い。堂々たるものだ。入線してくるのをカメラのファインダーでのぞいているとぞくぞくする。

乗客にとってはこの485系特急「雷鳥」は鬱陶しいかもしれない。新型車両「サンダーバード」が導入されているからだ。しかも、485系の「雷鳥」編成のなかには、ドアを手動で開ける古いタイプがまだ残っている。「サンダーバード」と同じ特急料金でこの差はなんだ、と苦情が多いと新聞にも載っていた。写す方はいいが、乗る方はたまらないかもしれない。

北陸本線、とくに大阪-金沢間はドル箱・黒字路線だと聞いたことがある。たしかに、この古い「雷鳥」が1時間に1本走り、その合間に「サンダーバード」も走る(いや、サンダーバードがメインなので、JR関係者にはサンダーバードの合間を雷鳥が走る、が正しいかもしれない・・・笑)。空港連絡特急「はるか」じゃあるまいし、ちょっと本数が多すぎる。それでも、指定席を取ろうとしてとれなかった経験が何度かあるので、やはり乗客は多いのだ。おそるべし。

東海道本線 485系特急「雷鳥」 京都駅

<写真1>東海道本線 485系特急「雷鳥」 京都駅 2008年4月

東海道本線 485系特急「雷鳥」 新大阪-大阪

<写真2>東海道本線 485系特急「雷鳥」 新大阪-大阪 2008年4月

今回の写真は京都駅が中心だ。京都駅は「雷鳥」のいろいろな顔を見せてくれる。地元の駅だという以上の意味がある。<写真1>は京都駅の2F連絡通路から出てくる当たりにピントを合わせてシャッターを切っている。列車の上部のアイテムがあるとけっこういい。上りの「雷鳥」は午前中が正面順光だ。この時間帯側面は左が順光だが(この光にあわせて正面、側面順光ラインで撮影すると<写真4>になる)、どうせ駅の屋根で右は光が当たらない。これはo.k.。<写真3>も2Fの連絡通路を生かして、対抗ホームから望遠で撮影している。最初冗談で構えただけだったが、列車の奥に、赤い建物と草木がけっこう生い茂っていて、2F連絡通路の陰とあわせてけっこうな色合いを見せてくれることに気がついた。不思議な1枚だ。

さあ、もっと「雷鳥」を追いかけたいな。本の原稿も終わったし、夏が近づいてきてけっこう山が青々しているだろうから、敦賀あたりに走行写真を撮りに行こうかと考えている。Part IIIをはやくつくらなければ・・・。

東海道本線 485系特急「雷鳥」 京都駅

<写真3>東海道本線 485系特急「雷鳥」 京都駅 2008年5月

東海道本線 485系特急「雷鳥」 京都駅

<写真4>東海道本線 485系特急「雷鳥」 京都駅 2008年5月

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