電車のページ

福知山線の新特急「こうのとり」最初だけのヘッドマーク

2011年6月30日

一覧へ戻る

「特急「北近畿」、いきなり廃止。あと半年」で報告したように、新型車両287系を福知山線の特急「北近畿」に(2011年)3月のダイヤ改正に合わせて投入する、これまで使用していた国鉄車両183系を引退させる、そういう話が出ていた。今までこの国鉄車両が残って走っていること自体奇跡的だったので、まあそんなものかと思っていたところ、車両の置き換えに合わせて「北近畿」という列車名を廃止、「こうのとり」と改称・・・そんなふうになってしまった。なんでも、コウノトリの野生復帰事業を行っている豊岡市などの要望によるそうだ。

ところが、新型車両の製造が追いつかず、旧国鉄車両に、間に合わせのヘッドマーク「こうのとり」を作製してしばらく運用することとなった(写真1・2)。このヘッドマークは特急「北近畿」とまったく同じもので、間に合わせ感満載である。

2つ驚いたのは、写真2に見られるように、381系車両(見た目は写真1の183系と似ているが、381系は振り子車両であることと、183系と違ってサイドの赤帯の下が二重線になっていない)を日根野電車区(大阪南部・奈良・和歌山地区を担当)から借り入れて、新型車両の製造が追いつくまでの期間をしのごうとしたことだ。もう定期運用していない国鉄色車両なので、これには全国から鉄ちゃんが注目して、沿線沿いしばらく大変な熱狂ぶりだった。 いや、すごかった(注:しかし、(2011年)5月末でこの381系は日根野に返され、いまはもう走っていない)

もう1つ驚いたのは、183系(写真1)でしばらくをしのぎ、381系(写真2)を日根野から借り入れる対応をした後、JRになってからのいわゆるJR西日本色の183系を引退させたことである(JR西日本色の「北近畿」はこれ)。同じ引退させるなら、国鉄色の183系(写真1)だと完全に思い込んでいた私はびっくり仰天だった。

福知山線三田-道場 183系特急「こうのとり」

<写真1>福知山線三田-道場 183系特急「こうのとり」 2011年5月

福知山線丹波竹田-市島 381系特急「こうのとり」

<写真2>福知山線丹波竹田-市島 381系特急「こうのとり」 2011年5月

福知山線三田駅 183系特急「こうのとり」

<写真3>福知山線三田駅 183系特急「こうのとり」 2011年5月
*夕日がきれいでした

福知山線三田駅 183系特急「こうのとり」

<写真4>福知山線三田駅 183系特急「こうのとり」 2011年5月

新大阪駅 183系特急「北近畿」

<写真5>新大阪駅 183系特急「北近畿」 2010年7月
*2011年3月のダイヤ改正で廃止。

北近畿タンゴ鉄道喜多-辛皮 183系特急「文殊」

<写真6>北近畿タンゴ鉄道喜多-辛皮 183系特急「文殊」 2010年8月
*2011年3月のダイヤ改正で特急「文殊」も廃止。このJR西日本色の183系も廃車。

山陰本線二条駅 183系特急「たんば」

<写真7>山陰本線二条駅 183系特急「たんば」 2010年8月
*2011年3月のダイヤ改正で特急「たんば」も廃止。JR西日本色の183系ももちろん廃車。

京都駅 183系特急「たんば」

<写真8>京都駅 183系特急「たんば」 2010年11月

福知山駅 183系特急「きのさき」

<写真9>福知山駅 183系特急「きのさき」 2011年5月
*2011年3月のダイヤ改正で、山陰本線特急「きのさき」は残った。福知山駅では<写真10>の特急「こうのとり」と同じホームで待ち合わせで横並びとなる。国鉄色車両がこうして待ち合わせで横並びになるシーンは、たぶんもう福知山駅でしか見られないのではないか。

福知山駅 183系特急「こうのとり」

<写真10>福知山駅 183系特急「こうのとり」 2011年5月

福知山駅

<写真11>福知山駅 2011年5月

福知山駅 (左)新型287系特急「こうのとり」+(右)183系特急「こうのとり」

<写真12>福知山駅 (左)新型287系特急「こうのとり」+(右)183系特急「こうのとり」 2011年5月
*モデルとなった北陸本線の683系と同様に(683系特急「しらさぎ」)、新型車両287系にはヘッドマークがない。新型車両と国鉄車両とのツーショットを見ることができるのもあと数ヶ月。新型車両はいずれ本格的に紹介します。

一覧へ戻る