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(AL関連の実践)【高校/理科】ジグソー法を用いたアクティブラーニング型授業

A教諭(静岡県立静岡高等学校)

静岡県立静岡高等学校のウェブサイト

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対象授業

 

 

第1節 授業の目標

知識を身につけることはもちろん、その身につけた知識をどのように使って、答えのない問いを解決していくのか。これからの社会ではそのような力が大切になってくると考え、生物基礎の授業においても、 基本的な知識を身につけるための授業の中に、それらを活用する場面を各単元1つはつくれるように意識している。本時では、「遺伝子の本体がタンパク質なのかDNAなのかを明らかにするため、 どのような実験をしたらよいか」という課題を解決するため、与えられた材料をもとに、対話を通して思考を深めていくことを目標とした。

 

 

第2節 授業の流れと工夫

(1) 講義(10分) 本時の目標を確認する。

 

  図表1 前時の生徒の記述を紹介

 

(2) エキスパート活動(15分)

3〜4人のグループで協力して、自分の担当する実験(1)グリフィス、(2)アベリー、(3)ハーシーとチェイスのうち1つ)について理解を深める。

 

  図表2 使用したワークシート(大きく

 

(3) ジグソー活動(15分)

違う実験を担当した生徒でグループを組み直し、1人ずつ順番に自分の担当した実験について説明をする。グループで協力してワークシートを完成させながら、理解を深める。

 

  図表3 座席マップ

 

(4) まとめ(5分)

3種類の実験について、読み取ってほしかった内容を教員が解説する。

 

(5) ワークシートへの記入(10分)

個人で、前時に考えた実験方法について再考し、ワークシートに記入する。

 
図表4 生徒が実際に記入したワークシート
*前時に考えた実験(左)とその実験について再考したコメント(右)

 

(6) 振り返り(5分)

本時のまとめを行う。

 

 

第3節 課題

対話への苦手意識が元々少ないクラスで、これまでに実施してきたペアワークやジグソー活動においても生徒は積極的に参加している。4月当初は、間違えることを恐れて生徒が率直な意見を出さない可能性を懸念し、 「人前で発表させない」という約束の元でこれらの活動に取り組んできた。

しかし、溝上先生より「生徒の個性的な学習成果」をクラス全体で共有しないとジグソー活動をした意味がないということをご指摘いただき、生徒のアウトプットする能力を育成するためにも、 次回以降は発表の場面も積極的に取り入れていこうと思った。

そして、制限時間の意識やグループ内で発表する際の作法、クラス全体に向けて発表する際の作法なども指導が足りていないので、これからは意識して取り組んでいきたい。

 

 

溝上のコメント

 

 

プロファイル

A教諭@静岡県立静岡高等学校・理科(生物)

 

 

 

 

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